ロッド・リール

【レビュー】IXAのダブルボールベアリングが凄すぎ…交換方法&推奨オイル

2021年2月に新発売されたKTF『IXA・ダブルボールベアリング』を購入し、交換&実践投入してみた。

今回の記事では

・ダブルボールベアリングの特徴
・交換方法
・使ってみた感じ

リールカスタムにハマって10数年の私だが、このベアリングはかなり期待している。

『ダブルボールベアリング』が同じように気になってしまったオタクな貴方に分かりやすく紹介しよう

※2021年3月4日 レビュー追記

IXAダブルボールベアリング(KTF)とは?

まずはダブルボールベアリングとはどんなベアリングなのか?それぞれ見てみよう

特徴①2層構造

名前の通りの2層構造。

公式サイトでは…

ダブルボールベアリングの最大のメリットは内外のベアリングが互いの回転を補うことから、これまでにはない最小のフリクションロスによって極めて高い回転性能を発揮し、 更にそれぞれのベアリング回転数も半減するため高耐久性も両立。

引用元:karil.co.jp

どうゆう事かと言うと

・投げる時は”低慣性で回る部分”
・巻くときは”高慣性で回る部分”

この2つの特徴が1つのベアリングで完結しているという事だ。

内側の小さいベアリングのお陰で軽いルアーもスムーズに飛ばせるし、外側の通常サイズのベアリングのお陰で巻き心地は安定+大きな負荷(ルアーやリグ)なら外側が活躍するので問題なし

1個のベアリングで軽い重いルアーが扱えてしまう。

特徴②セラミックボール採用

ダブルボールベアリングはIXAセラミックボールベアリングで構成されています。
真円精度の高いセラミックボールと防錆効果の高いステンレス軌道材のセラベア(セラミックボールベアリング)はフリクション(回転抵抗)が極めて低く、キャスト時のスプールレスポンスが大幅に向上し、飛距離アップにも大きく貢献します。

引用元:karil.co.jp

セラミックボールは硬くて転がり抵抗が低いのが特徴。

軽い力でスムーズに回るので投げた瞬間の立ち上がりが早い=軽いルアーを使用しても簡単に飛ばせる。

小さいベアリングでは届かなかった距離までルアーを運べるのが2層構造の最大のメリットではないか?と思う。

特徴③耐久性アップ

2層構造という事は

”1個1個のベアリングの回転数が減る”

なので劣化スピードが遅くなるという事。負荷が分散するという解釈で良いと思う。

まだ使い始めて数日なのでその辺の耐久性は追記したいと思う。

特徴④厚みが薄い=軽い

純正ベアリングよりもダブルボールベアリングは1㎜ほど薄くなっている。その薄さをカバーするために専用のゴム製Oリングが同封されている。

薄い=軽いという事でスプールに直接搭載するベアリングなら尚更影響は大きいと思う。超々ジュラルミンを採用したスプールでもベアリングの重さを変える事はできなかったが、Oリングで底上げするという方法を使えば軽量化できるという着目点は凄いの一言。

 

IXAダブルボールベアリング開封レビュー

実際に現物を見ていこう!

・ベアリング×1
・調整用Oリング×1

画像では伝わりにくいと思うが、かなり薄く感じる。強度的に心配になるレベル…(無理にリールから外すと歪みそう)

片側がオープンになっていて、片方はシールドになっている。沢村氏いわく「注油がしやすい」という事だが、オイルの飛びもその分増えるので定期的に注油したい仕様。

上が通常の1034サイズのベアリングで、下がダブルボールベアリング。この厚みの差を付属のOリングで埋めるという構造だ。

交換→取り付け

今回搭載するのはZPIアルカンセRG-C

①固定しているピンを外し、ベアリングを取り出す

②先にゴム製Oリングを取り付け

③ゴムリングの上にダブルボールベアリングを取り付ける

④オイルを塗布して、固定用ピンを取り付け

以上。完成。

ダブルボールベアリングの推奨オイル

ダブルボールベアリングの推奨オイルは

外側(大径)→低粘度
内側(小径)→中粘度

KTFオイル推奨されてます↓(公式サイト)

・低粘度スーパーフィネスルーブ
・中粘度スーパーハイレブルーブ

片側がオープン仕様なので混ざってしまいそうだが…。

ベアリング用オイル一覧

KTF以外の低粘度、中粘度オイルもまとめておくので参考までに。

●低粘度オイル

 

BOREDの次に使用頻度が高くなっている「グリッチオイル」のテフロッソ。回転性能はもちろんだが、耐久性(持続力)が気に入っている。

 

個人的に絶大な信頼を置いているIOS-007↑

他のオイルも色々試しているのでオススメが他に出れば紹介したいと思っている。

●中粘度オイル

最近使用している中で良かったのが「BORED」混ざってもOK、あえて混ぜて粘度を調整する楽しさもあるので気に入ったオイルが見つからない人はBOREDで調整してみてほしい。

グリッチオイルはBOREDの次に使用する頻度が高いオイル。豪雨や海水の塩害にも強い特徴が魅力。不満な点はスポイトの太さが大きいので細かい部分は慎重にやらなければならない点。持続力の高さは確認済み。

実際に使ってみた

結論=ピーキーになる

悪い意味ではないが、リールのブレーキに頼ってキャストしている人にとっては若干バックラッシュが増えると思う。

特にシマノ系の遠心ブレーキではかなりピーキーになるんじゃないかと予想。

しかし、軽いリグから重めのリグまで同じようなフィーリングで飛ばせたのは驚きだった。

MBS(マイクロボールベアリング)を使用した時は、巻き心地にやや不満があったがダブルボールベアリングでは解消されていると感じた。

まだ使って数時間なので確信まで至っていないが、内側外側でオイルの粘性を変える必要性が分からない。

そして変えたところで1キャストでゴチャゴチャに混ざっているとしか思えないのは気のせいだろうか…。

とはいえ、低弾道ピッチングだろうがスキッピングだろうが距離が伸びたのは驚きだった(普段はZPIセラベア仕様を使っている)

飛距離がもう一声欲しい!と思っている人にもオススメ出来るベアリングだったぞ。

IXAダブルボールベアリングの動画

発売元の「キャリル」から公式動画が出ていたので、こちらも確認してほしい↓

適合機種について

2021年3月現在発表されている適合機種を載せておくので良かったら参考に↓

ダイワ①

1133+1033

  • スティーズSVシリーズ
  • スティーズLTD SV
  • スティーズLTD NT
  • ジリオンSVシリーズ
  • ジリオン TW HLC
  • ダイワSSシリーズ
  • SVリミテッド
  • T3-AIR
  • I’ZE FACTORY スティーズSV 105スプール
  • KTFフィネススプール『KAHEN』34φ/ネオスプール『KAHEN』34φ

ダイワ②

1033+1033

  • スティーズCT SV TW
  • スティーズAIR TW
  • KTFフィネススプール『KAHEN』スティーズCT用/スティーズAIR TW用

ダイワ③

1133+834

  • アルファスAIR(20アルファスAIRはダイワ④)
  • アルファスSV
  • アルファスSTRカスタム
  • アルファス フィネスカスタム
  • PX-68
  • アイズファクトリースプールPX-68
  • TDジリオンHLC
  • TDジリオン リミテッドJドリーム
  • TDジリオンPE

ダイワ④

1033+834

  • 20アルファスAIR TW
  • 19アルファス CTSV
  • タトゥーラ全シリーズ(TW300/400は不適合)

シマノ①

1033+1033

シマノ機種の殆どに使用可能

※シマノ②が適合の機種↓
15アルデバラン50/21
18アルデバランMG

注意!不適合機種↓

  • カルカッタ50/51
  • 17カルカッタコンクエストBFS
  • 12アルデバランBFS
  • 15アルデバランBFS XGリミテッド
  • 16アルデバランBFS
  • 16アンタレスDC
  • 18アンタレスDC
  • 19アンタレス
  • 16メタニウムMGL
  • 20メタニウム
  • 18バンタムMGL

シマノ②

1033+1033

  • 15アルデバラン50/51
  • 18アルデバランMGL30/31

アブガルシア

1133+1033

  • KTF(2019年12月以降のフィネススプール「KAHEN」アブREVO LTX-BF8)

スプールシャフト径が3mmの製品に適合

付属Oリングについて

付属されている「Oリング」は純正品との厚み差1mmを埋めるための製品です。

紛失、破損した場合には買い換えようも用意されているので安心(¥20)

『IXA Oリング(小)単品』

・スプールシャフト用
・パーミングカップ用

※スティーズAIR-TW/アルファスAIR-TWの純正スプールにはOリングは不要で、直接取り付ける仕様になっている

まとめ

まだまだ使用して日が浅い『IXAダブルボールベアリング』だが、かなり好感触だ。

KTF・カスタムスプールに標準装備されていくという事でスプール側のベアリングも試してみようと思う。

まだ標準スプールしか持っていない人でもダブルボールベアリングの恩恵はかなり得られるはずなのでぜひ試してみてほしい。